初めての「老人ホームの選び方」種類やチェックポイントを解説!

2023.07.20

介護施設の選び方

初めての「老人ホームの選び方」種類やチェックポイントを解説!

老人ホーム選びにお悩みの方へ

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老人ホームは施設によってサービスや入居基準が異なります。しかし、老人ホームについての知識がないと、どのような基準で施設を選べばよいか分からず、迷ってしまうこともあるでしょう。「社会福祉法人 福祥福祉会」では、そんな皆さまに向けて「高齢者施設選び方ハンドブック」をご用意しております。

こんなはありませんか?

  • 在宅での介護が厳しくなってきた
  • 施設への入居を進められたが、選び方が分からない
  • 看取りまで任せられる施設があるのか知りたい
  • 残りの時間をイキイキと過ごしてほしい
  • 介護はまだ必要ないが、年を重ねても安心して過ごせる環境を整えたい

当記事では老人ホームの種類や選び方を詳しく解説します。施設選びのチェックポイントについても解説するため、お悩みの方はぜひ当記事を参考にしてください。

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1.老人ホームの選び方(1)まずはフローチャートでチェック

入居する方の年齢や介護度により、利用できる高齢者施設は異なります。利用できる高齢者施設を探している場合は、まず下記のフローチャートを参考にしましょう。

65歳以上の方や介護認定を受けている方の場合は、介護度に合った施設を選ぶことになります。介護度と医療依存度が高い方は、手厚い医療や看護を受けられる施設の利用が適しています。

一方、65歳未満の方または介護認定を受けていない方は、介護準備の必要性も踏まえて施設を選びましょう。介護の準備が必要な状態であれば、生活支援サービスや生活相談が受けられる施設を利用できます。

選択肢が複数ある場合は、ケアマネジャーにも相談しつつ、安心して利用できる施設を選びましょう。

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2.老人ホームの選び方(2)種類をチェック

高齢者施設にはさまざまな種類があり、それぞれ「民間・公的」「自立向け・要介護向け」など形態や入居基準が異なります。

ここでは、施設種別に提供するサービス内容や入居条件について詳しく紹介します。

 

2-1.特別養護老人ホーム(特養)

特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)は、常に介護が必要な方の入居を受け入れ、介護支援を行う公的施設です。

特別養護老人ホームが提供する主なサービス内容は、下記の通りです。

提供するサービス内容
  • 日常支援
  • 機能訓練
  • 療養上の世話

出典:厚生労働省「どんなサービスがあるの?-介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)」

特別養護老人ホームは、24時間体制で介護サービスが受けられます。ただし、看護師が24時間配置されているかは施設によるため、事前に確認しておくとよいでしょう。

特別養護老人ホームの入居対象者は、次の通りです。

  • 65歳以上かつ要介護3以上の方
  • 40歳~64歳かつ特定疾病が認められた要介護3以上の方
  • 要介護1~2でやむを得ない理由がある方

出典:厚生労働省「どんなサービスがあるの?-介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)」

やむを得ない理由としては、認知症や知的障害により日常生活や在宅生活が難しい場合などが挙げられます。

\福祥福祉会の特別養護老人ホーム(特養)/

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2-2.介護医療院

介護医療院は、長期療養が必要な方に対して自立した日常生活を送れるように支援する公的施設です。

介護医療院が提供する主なサービス内容は、下記の通りです。

提供するサービス内容
  • 療養上の管理
  • 看護または身体介護
  • 機能訓練
  • 日常支援
  • その他必要な医療ケア

介護治療院は介護度が高い方や医療的ケアとリハビリを必要とする方に適しており、長期療養・生活をするための施設です。看取りやターミナルケアにも対応ができます。

出典:厚生労働省「介護医療院とは?」

介護医療院の入居対象者は、次の通りです。

  • 65歳以上かつ要介護1以上の方
  • 40歳~64歳かつ特定疾病が認められた要介護1以上の方

出典:厚生労働省「どんなサービスがあるの?-介護医療院」

 

2-3.ケアハウス(介護型)

介護型ケアハウスは、高齢者の日常生活を支える自立・介護の両方に適した公的施設です。 『特定施設入居者生活介護』の指定を受けており、「介護付きホーム」として運営を行っています。介護型ケアハウスは介護保険の対象となっています。

介護型ケアハウスが提供する主なサービス内容は、下記の通りです。

提供するサービス内容
  • 日常支援
  • 身体介護
  • 機能訓練

出典:厚生労働省「養護老人ホーム・軽費老人ホームについて」

施設によっては、認知症ケアや看取りにも対応しています。

特定施設入居者生活介護の指定を受けた施設の入居対象者は、次の通りです。

  • 65歳以上かつ要介護1以上の方
     ※ただし、施設が介護予防特定施設入居者生活介護の指定を受けていれば、要支援1~2の方も入居できます。

出典:厚生労働省「平成27年度介護報酬改定に向けて(特定施設入居者生活介護等について)」

\福祥福祉会のケアハウス(介護型)/

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2-4.ケアハウス(一般型・自立型)

一般型・自立型のケアハウスは、高齢者の日常生活を支える自立向けの公的施設です。

一般型・自立型のケアハウスが提供する主なサービス内容は、下記の通りです。

提供するサービス内容
  • 日常支援
  • 食事の提供
  • 入浴準備

出典:厚生労働省「養護老人ホーム・軽費老人ホームについて」

介護や機能訓練にも対応する介護型とは異なり、一般型・自立型は生活に必要な支援を中心としたサービスを提供します。介護が必要な場合は、外部の有料サービスとの併用も可能です。

一般型・自立型のケアハウスの入居対象者は、次の通りです。

  • 60歳以上の方

ただし、身体機能の低下で日常生活に支障をきたす心配がある方や、家族からの支援が難しい方に限ります。夫婦の場合は、配偶者が60歳以上であれば入居可能です。

 

2-5.介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームは、介護サービスや介助サービスを提供する要介護向けの民間施設です。

介護付き有料老人ホームでは、主に下記のサービスを提供します。

提供するサービス内容
  • 日常支援
  • 食事の提供
  • 身体介護
  • 健康管理

出典:厚生労働省「特定施設入居者生活介護(会議後修正)」

日常支援や介護サービスの提供だけでなく、定期的にイベントを開催する施設も多く見られます。

特定施設入居者生活介護の認定を受けている施設の入居対象者は、下記の通りです。

  • 要介護1以上の方
     ※ただし、施設が介護予防特定施設入居者生活介護の指定を受けていれば、要支援1~2の方も入居できます。

出典:厚生労働省「特定施設入居者生活介護(会議後修正)」

\福祥福祉会の介護付き有料老人ホーム/

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2-6.住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームは、生活支援サービスを中心に提供する要介護向けの民間施設です。

住宅型有料老人ホームが提供する主なサービス内容は、下記の通りです。

提供するサービス内容
  • 日常支援

出典:厚生労働省「有料老人ホームの類型」

住宅型有料老人ホームのサービスには、介護サービスが含まれていません。介護が必要となった場合は、地域の介護サービスを利用しつつ施設で生活することになります。

介護付き有料老人ホームと同様に、入居者条件は施設によってさまざまです。自立している方向けの施設であれば、現在自立して生活できている方も入居できます。

 

2-7.健康型有料老人ホーム

健康型有料老人ホームは、介護サービスを含まない自立した方向けの民間施設です。

健康型有料老人ホームが提供する主なサービス内容は、下記の通りです。

提供するサービス内容
  • 日常支援
  • 食事の提供

出典:厚生労働省「有料老人ホームの概要」

入居者が健康に生活することを目的としているため、スポーツジムや温泉などの設備が整っている施設もあります。

健康型有料老人ホームの入居対象者は、施設により異なります。基本的には、自立している方や介護度が軽度な方が対象です。基準を超える介護度になった場合は、退去が求められることもあります。

 

2-8.サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

サービス付き高齢者向け住宅は、自立した高齢者が生活支援サービスを受けられる民間施設です。

サービス付き高齢者向け住宅が提供する主なサービス内容は、下記の通りです。

サービス付き高齢者向け住宅は、高齢者が生活しやすいように廊下や手すりなどの施設設備に規定があります。快適な環境で、自宅と同じように自由度の高い生活を送れます。

下記の条件に該当する方は、サービス付き高齢者向け住宅への入居が可能です。

  • 60歳以上の方
  • 60歳未満で要支援または要介護の認定を受けている方

出典:厚生労働省「介護を受けながら暮らす高齢者向け住まいについて」

介護が必要な方は、外部の介護サービスを併用するか、介護型サービス付き高齢者向け住宅を選択しましょう。

 

2-9.グループホーム

グループホームは、少人数で共同生活をする認知症高齢者向けの民間施設です。

グループホームが提供する主なサービス内容は、下記の通りです。

提供するサービス内容
  • 日常支援
  • 身体介護
  • 機能訓練

出典:厚生労働省「介護を受けながら暮らす高齢者向け住まいについて」

職員は、入居者本人ができることと支援が必要なことを判断し、自尊心や認知機能を維持できるように最低限の支援をします。

グループホームの入居対象者は、次の通りです。

  • 要支援2以上の方
  • 認知症と診断されている方

出典:厚生労働省「どんなサービスがあるの?-認知症対応型共同生活介護(グループホーム)」

ただし、介護度が上がった場合や共同生活に支障をきたす場合は、退去を求められることがあります。

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3.老人ホームの選び方(3)希望する条件を明確にする|チェックポイント

高齢者施設を選ぶ場合は、ミスマッチを防ぐために希望する条件を明確にすることが大切です。ただし、希望がすべて叶う施設があるとは限りません。「ここだけは譲れない」という条件の優先順位も決めておきましょう。

条件に合う施設が見つかったら、まずは資料請求して詳しい情報を集めます。口コミも参考に、施設のデメリットもチェックしておきましょう。

ここからは、高齢者施設を選ぶにあたって注目すべき条件について解説します。

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3-1.立地や環境

入居者が安心して生活するには、施設の立地や環境が重要です。

今まで暮らしていた地域から離れた場所にある施設へ入居する場合、家族と頻繁に面会できなくなってしまいます。慣れない場所での生活がストレスとなり、体調を崩したり症状が進行したりすることもあるでしょう。

また、利便性に優れた環境で暮らしている方の場合、入居先が自然豊かな場所だと外出が不便に感じる可能性があります。反対に自然豊かな環境で暮らしている方にとって、都会は賑やかで気疲れしてしまうこともあります。

入居する方の生活スタイルをベースに、暮らしやすい立地や環境かどうか判断しましょう。

 

3-2.食事

多くの高齢者施設では、1日3回の食事サービスがあります。施設ごとに食事の提供方法が異なるため、事前に確認しておくことが大切です。

食事内容の具体的なチェックポイントは、下記の通りです。

  • 「食べたいもの」を食べられるか
  • 「食べたくなる取り組み」をしているか
  • 調理している場所
  • 療養食など個別対応の有無
  • 献立の傾向
  • 食事場所の衛生面

施設内で調理している施設もあれば、外部に委託して調理済みの食事を取り寄せている施設もあります。メニューの個別対応や食べやすさの工夫など、入居者の立場に立った食事提供をしているかどうかがポイントです。また、日々の生活に彩りを与えるためにも、入居者が「食べたい」と思える食事になるよう工夫されている施設を選ぶとよいでしょう。

 

3-3.部屋・設備

施設でのすごしやすさを考えて、部屋の快適性や設備の充実度も確認しましょう。

部屋・設備の具体的なチェックポイントは、下記の通りです。

  • プライベート空間が保たれているか
  • 他者との関わりを持てる共有スペースがあるか
  • 手すりや洗面台の高さが合っているか
  • 余暇を楽しむスペースがあるか

ただし、設備が充実しているほど費用は高くなりやすい傾向にあります。費用面も考えつつ、入居者が快適にすごせる施設選びを意識しましょう。

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3-4.活動・レクリエーション

入居者の健康や認知機能の維持には、サークル活動やレクリエーションへの参加が効果的です。運動やイベントを通じて、入居者同士の交流を深めることもできます。

高齢者施設で実施する活動・レクリエーションの具体例は、下記の通りです。

  • 季節ごとの催し
  • 運動会
  • 文化祭
  • 工作や手芸
  • 誕生会

活動・レクリエーションをチェックする場合は、具体的な内容と頻度に注目しましょう。入居者にとって負担が大きすぎない内容や頻度であることも大切です。また、入居者の自己有用感・自己効力感を高め、自己肯定感を育むためにも、主体性を尊重し、活動を自分で選べる施設もおすすめです。

 

3-5.職員や施設の雰囲気

高齢者施設で生活するとなれば、職員と接する機会や時間が長くなります。入居者と職員が良好な関係性を築けるかどうかも重要です。

職員や施設の雰囲気は、入居者の暮らしやすさに大きく影響します。職員や施設の雰囲気のよさをチェックするポイントは、次の通りです。

  • 十分な職員が配置されているか
  • 常用雇用率が高いか

職員の満足度が高く理念共有できている施設は、常用雇用率が高く十分な職員数も確保されている傾向にあります。

 

3-6.医療連携

高齢者施設を選ぶにあたり、健康に暮らすための医療充実度も確認しておきましょう。

多くの高齢者施設では、医療機関と提携しています。しかし、医療機関との提携内容は施設によって差があるため注意が必要です。

医療連携で確認しておくべきポイントは、下記の通りです。

  • 診療科
  • 定期診察日の頻度
  • 夜間対応
  • 緊急時の対応

持病がある方はもちろん、現在体調に不安がない方も、もしもに備えて医療連携が整った施設を選ぶことが大切です。

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4.老人ホームの選び方(4)見学・体験入居をしてみる

高齢者施設を決めるにあたり、資料だけで判断せずに見学や体験入居をしてみましょう。実際に施設を見て体験すると、資料だけでは分からない部分を詳しく知ることができます。

施設の見学・体験入居でチェックすべきポイントは、以下の3つです。

  • 資料に写真がない部分の状態
    資料に掲載されている写真は、新しい設備や部屋など比較的きれいな場所が多いと言えます。部屋のタイプによっては写真と印象が違うこともあるので、可能な限りさまざまな場所の状態を確認しておきましょう。
  • 介助や介護の様子
    介助や介護の手順、入居者への接し方などをチェックすることで、施設での生活をイメージしやすくなります。介護職員が入居者に寄り添った丁寧なサービスを提供しているかどうかにも注目しましょう。
  • 入居者の様子や雰囲気
    入居者の満足度の高さは施設の雰囲気に大きく影響します。入居者の表情やすごし方をチェックしてみましょう。適度な活気があり入居者の雰囲気がよい施設であれば、入居後のミスマッチを防ぎやすくなります。

入居期間が長くなることも考えた上で、快適かつ安心して過ごせる施設かどうか総合的に判断しましょう。

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まとめ

老人ホームには、特別養護老人ホームや、ケアハウス、有料老人ホームなどさまざまな種類があります。料金や提供しているサービスが異なるため、入居する老人ホームを選ぶときは優先順位をしっかり決めて、それぞれの施設の特徴を調べることが大切です。特に食事や設備、施設の雰囲気などはあらかじめ確認しておきましょう。

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